Firebase Storage が Blaze プラン必須に
Cloud Storage for Firebase の利用に従量課金の Blaze プランが必須化。無料の Spark プランのままの場合、2026-02-03 以降はバケットの読み書きができなくなり、API は 402 / 403 を返す。データは削除されないが、アップグレードするまで取り出せない。
変更前
無料の Spark プランのままでも Cloud Storage for Firebase を利用できた。
無料枠は 5GB 保存 / 1日1GB ダウンロード / 1日2万アップロード / 1日5万ダウンロード。クレジットカードを登録せずに、画像や添付ファイルを扱うアプリを本番運用できる状態だった。
変更後
Cloud Storage for Firebase のリソースにアクセスするには、従量課金の Blaze プランが必須になった。
Spark プランのまま放置した場合に起きること。
- すべての Cloud Storage リソースの読み書き権限を失う
- Firebase コンソールでも Google Cloud コンソールでもバケットを閲覧できない
- API 呼び出しは 402 または 403 を返す
ただし Blaze に移行しても無料枠自体は残る。 既存の *.appspot.com バケットは従来と同じ枠(5GB 保存 / 1日1GB ダウンロード / 1日2万アップロード / 1日5万ダウンロード)を維持する。2024年9月以降に作られた *.firebasestorage.app バケットは、Google Cloud Storage の常時無料枠(米国リージョン)に従う。
データは削除されない。 バケットの中身は残るが、Blaze にアップグレードするまでアクセスできない状態になる。
影響
無料のまま使い続ける選択肢が消えた変更であり、影響を受けるのは「Spark プランで本番運用しているアプリ」である。予告は2024年9月に出ていたが、実際に権限が切れるのは2026-02-03 で、1年5か月の間隔があったぶん忘れられやすい形の変更だった。
注意すべきなのは、これが課金の増額ではなく、アクセス権の停止である点。Blaze に移行しても無料枠は同じままなので、移行しさえすれば請求額はゼロのままという利用者は多い。にもかかわらず、移行しなければ画像の表示もアップロードも止まる。「値上げされたから移行を検討する」という判断の対象ではなく、移行しないとアプリが壊れる類の変更である。
障害の見え方が分かりにくい
402 / 403 が返るのはストレージだけで、Firestore も Authentication も動き続ける。「画像だけ出ない」「アップロードだけ失敗する」という形で現れるため、原因がプラン設定にあると気付くまでに時間がかかる。
データが消えるわけではないため、停止後にアップグレードすれば復旧できる。ただし停止している間はユーザーから見て機能不全であることに変わりはない。
予算アラートまでが対応範囲
移行する場合、Blaze は従量課金なので上限を設定しないと請求が青天井になる。 Spark には構造的に上限があったが、Blaze にはない。
無料枠を超えないつもりでも、想定外のアクセス増や設定ミスで超えることはある。移行するなら予算アラートの設定までを1セットとして扱うこと。 移行だけ済ませてアラートを設定しない状態が、最も事故が起きやすい。
バケットによって無料枠が違う
無料枠の内容はバケットの世代で変わる。
- 既存の
*.appspot.comバケット — 従来と同じ枠(5GB 保存 / 1日1GB ダウンロード / 1日2万アップロード / 1日5万ダウンロード) - 2024年9月以降に作られた
*.firebasestorage.appバケット — Google Cloud Storage の常時無料枠(米国リージョン)に従う
自分のバケット名を確認しないと、どちらの枠が適用されるか分からない。