Fly.io が新規顧客へのプラン提供を終了
Fly.io の公式料金ドキュメントが「新規顧客へのプラン提供を終了した」と明記。継続的な無料割当を含む旧プランは新規契約できなくなり、既存契約者のみ従来の割当が残る。
変更前
旧プランには継続的な無料割当が含まれていた。
- shared-cpu-1x 256MB の VM を最大3台
- 永続ボリューム 計3GB
- リージョンごとのデータ転送枠
「クレジットを使い切るまで」ではなく毎月繰り返し付与される枠だったため、小さなアプリを常駐させ続ける用途では実質的に無料で運用できた。
変更後
新規顧客はプランを契約できない。純粋な従量課金のみで、固定の月額最低額は無い。
- 最小構成(shared-cpu-1x / 256MB)で月2ドル程度から
- 上記の無料割当は旧プランを契約済みの既存顧客にのみ残る
- サポートプランは別建てで、Standard は月29ドルから
既存顧客の割当が即座に消えるわけではない。新規契約の窓口が閉じたという変更である。
影響
「Fly.io には無料枠がある」と書いている記事は、新規アカウントについてはすべて誤りになった。 検索で上位に残っている解説記事の多くが旧プラン前提のままなので、これから始めるなら公式の料金ドキュメントを直接確認すること。
「無料枠が消えた」で終わらせると判断を誤る
実務上の影響は「無料で試せなくなった」だけではない。月額最低額が無い純従量課金なので、小さく置いておく分にはむしろ安く済むケースがある(最小 VM で月2ドル程度)。無料ではないが、Render の有料インスタンスや Railway の従量課金と比べて不利とは限らない。
比較すべき相手が変わったと考えるほうが正確である。Fly.io は「無料で試すための選択肢」から外れ、「用途が固まってから選ぶ有料 PaaS」に位置づけが移った。
目的別に見た代替
- 無料で常駐アプリを動かしたいだけ — Render の無料枠(月750インスタンス時間・15分でスリープ)。ただしスリープからの復帰に数十秒かかる
- 定期実行だけ — Cloudflare Workers の Cron Triggers。常駐が不要なら最も安い
- エッジで低遅延に配りたい — これは Fly.io の本来の強みで、代替が効きにくい。ここが目的なら有料でも Fly.io が合理的
「無料だから Fly.io」で選んでいたなら乗り換える理由がある。「複数リージョンに近い場所で動かしたいから Fly.io」で選んでいたなら、この変更は判断を変えない。
既存顧客が注意すべきこと
既存の割当は残るが、これは「新規契約を止めた」という状態である。 旧プランの扱いが将来どうなるかは公式に明言されていない。旧プランの無料割当に依存した構成を組んでいるなら、有料構成に移した場合の月額を今のうちに見積もっておくのが安全である。